2022年1月1日土曜日

朝鮮の節日の話。

 現在の韓国人も節日を大事にしていますが、朝鮮の歳時記も大元は、中国の歳時風俗を参照して出来上がりました。


それが、これ。



荊楚歳時記

けいそさいじき
中国、南朝梁(りょう)代(6世紀)に、江陵(湖北省)の人宗懍(そうりん)によって著された荊楚地方(揚子江(ようすこう)中流域の湖北省、湖南省一帯)の年中行事記。原名は『荊楚記』であったともいわれる。7世紀になって、隋(ずい)の杜公瞻(とこうせん)が注釈をつけ、『荊楚歳時記』という書名が確定するとともに、原書の内容が補足された。その内容は、正月年始の行事に始まり、競舟(けいしゅう)などの民俗行事、灌仏会(かんぶつえ)などの仏教関係の行事や諸種の風俗、習慣、民間信仰に至るまでのさまざまな範囲に及ぶ。[中村圭爾]
『守屋美都雄訳注、布目潮他補訂『荊楚歳時記』(平凡社・東洋文庫)』


注:上の画像は、江戸時代に日本で作られた写本です。早稲田大学が所蔵しています。

朝鮮の歳時記にも、「荊楚」って、よく出てきますから、参照して作られたんですね。
ただ、後代になって、いろいろな風俗が追加されていくので、完全に同一というわけではないです。
変遷過程を調べると面白いですよ。

で、荊楚歳時記にはなくて、朝鮮半島にある有名な歳時風俗として有名なのは、伏日の狗醤ですね。





荊楚歳時記は、食べているものが違っています。
(驚きなのは、当時の伏日は暦だと6月なんですね。

なので、中国にはない独自性を主張したい場合には、こういう朝鮮独自の風習=狗醤を食べること等を大事にするといいんじゃないかな。


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