バクジョンベ料理コラムニスト・「食べ物江山」著者
入力:2015.04.08 01:33
[18]マッククス
「毎日新報」の記事の写真
マッククスは初冬に収穫したそばの水分が適度に抜けていく冬の終わりから春先に最もおいしい食べ物である。マッククスと冷麺はそばをククスの原料として使用するという点で同じである。
「平壌の名物冷麺を食べ、1人が死亡、10人中毒」というタイトルの1934年7月13日付の「毎日新報」の記事は、現在までに発掘されたマッククスに関する最も古い記録であり、マッククスと冷麺の関係を証明する戸籍謄本のような証拠である。タイトルには、冷麺としたが、記事には、「いわゆるマッククス[黑麵]を食べて、8人が中毒になった事件」と出てくる。冷麺とマッククスを同じ食品と思ったのだ。50年以上冷麺を作ってきたキム・テウォン「本平壌」シェフも「日帝強佔期以前の平壌では冷麺をマッククスと呼ぶこともした」と証言している。総合してみると、平壌では、蕎麦をそば殻がついたまま「むやみに」挽いた粉で作った麺は、「マッククス」、殻を取り除いたそば粉で作ったアイボリー色の面は「冷麺」あるいは「ククス」と呼んだことが分かる。平壌ではマッククスを麺が真っ黒だという意味の「黑麵」と呼んだ。
マッククスの「막」は、「むやみに」という意味でのみ使用されているわけではない。「たった今」という意味もある。長い間、江原道火田民の食べ物だったマッククスは客が来ると皮を除去し、木臼に肌だけを挽いてたった今作り出す珍しい食べ物であった。だから江原道マッククスは黒いものだけではなく白いものであった。マッククスのメッカである春川一帯マッククスは冷麺のように麺が白い。そば殻を利用したマッククス文化が盛んな江原道高城はマッククスを黒い土と似ているとして「土麵」とも呼ぶ。
平安道ククスの冷麺は、ソウルで繁栄し、平壌冷麺という名前を得た。そば殻が混ざったマッククスは離れていって、殻を除去したそばだけが平壌冷麺とされるようになった。咸鏡道のフェグクス(カジャミシッケを上げたククス)やノンマククス(じゃがいも澱粉に選んだククス)は、咸興冷麺で生き残った。
http://news.chosun.com/site/data/html_dir/2015/07/02/2015070202093.html
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