[27]ユッケ
バクジョンベ料理コラムニスト・「韓国料理の誕生」の著者
入力:2015.09.02 01:01
ユッケ(肉膾・写真)は、韓国人だけの食文化だ。中国や日本では伝統的に牛肉を生で食べていない。
韓半島で牛肉を膾で食べた歴史は非常に長い。朝鮮中期実学の先駆者李睟光が1614年編纂した芝峰類說に「中国人は膾を食べない。乾燥肉といっても、必ず煮て食べて、わが国の人が膾を食べるのを見て笑う」と書いたのを見れば、遅くとも17世紀初頭から食べた。朝鮮後期徐有榘(1764〜1845)は、林園經濟志で「肉を細かく切ったものを膾と呼ぶ。膾は、膾(회)とも呼ばれて割(할)とも呼ばれている。魚生と肉生の両方を膾と呼ぶ」とした。
ユッケを主にコチュジャンとごま油で和えて食べるのは、過去にも同様だった。ユッケの調理法は、19世紀末調理書是議全書に初めて登場する、生肉をコチュジャンやごま油に揉んで食べると出ている。唐辛子の辛味成分が微生物の繁殖抑制に役立つのと関連がある。梨は肉を柔らかくする効果がある。
1924年発刊された料理本朝鮮無雙新式料理製法には、ユッケの材料としてランプとモモ肉同時に登場する。最近慶尚道ユッケはランプ(尻肉)を主に使用して、全羅道ユッケはスネ肉(前肢肉)を多く使用する。
牛の肉だけをユッケで食べわけではない。内臓で作成されたユッケを「甲膾」や「各色膾」というが、朝鮮中期の文臣・説話文学の柳夢寅(柳夢寅・1559〜1623)が書いた於于野談には「牛の胃袋の肉やセンマイのような」内臓も膾で食べた記録が出てくる。宮廷でもランプ・モモ肉で作ったユッケはもちろん、心臓・腎臓・ミノ(ヤン)・センマイなど内蔵で作成された甲膾も食べた。
最近では、調味料していない生のままの牛肉膾を食べることもある。これ大邱など慶北一帯では「ムンチギ」、全羅道地域では「センコギ」と呼ぶ。
http://news.chosun.com/site/data/html_dir/2015/09/02/2015090200504.html
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